採用管理システムは、国内だけで50以上のサービスがあります。比較サイトを開けば「おすすめ30選」が並び、機能比較表には多くのサービスに○が付き、読み比べても、結局どれを選べばいいのか分からない。そういう状態でこの記事にたどり着いた方も多いと思います。
機能表で比べても、もう差は出ません。
選ぶべきサービスは、採用する領域×各機能がどれだけ自社に合うかによって決まります。
この記事では領域ごとに3つ、計12のサービスを挙げます。まず前提として自社の領域に合うものをこの中から選べば、大きく外すことはありません。
機能比較表で差が出ない理由
主要なATSは、応募者管理、選考フロー設定、日程調整、評価入力、媒体連携、分析レポートを標準で備えています。機能一覧を並べれば、ほとんどの項目に○が付きます。
さらにここ1〜2年、各社がAIによる機能追加を加速させています。求人の自動生成、書類のスクリーニング、評価の要約。開発速度が上がった分、機能差はむしろ埋まる方向に動いています。
一方、それぞれの機能でできることは各社様々となっています。
そのため、選ぶ基準は「管理したい領域」と「各ATSの自社オペレーションへのフィットさ」です。
新卒、中途、アルバイトでは、採用のオペレーションが根本的に違います。
新卒
大量のイベント管理と日程調整
中途
エージェントと媒体の管理
アルバイト
店舗単位の運用とスピード
領域に合わないATSを選ぶと、機能は揃っているのに使いづらい、という状態になります。
01中途採用のおすすめ3選
HRMOS採用
ビズリーチが提供する採用管理システムです。大手企業の導入実績が多く、決裁者が名前を知っていることが実務上の強みになります。社内稟議での説明コストが下がります。
- 向いている企業
- 実績と安心感を重視する企業。
PERSONA
媒体ごとに形式の違うデータを、同じ型に揃えて保持します。応募情報だけでなく書類の中身や面接の記録まで入力なしで揃い、そこから分析軸を自由に設定できます。書類選考や面接評価の入力もAIが自動化。
- 向いている企業
- 集計より分析と施策に時間を使いたい企業。
HERP Hire
Slack連携が深く、現場の社員を巻き込みながら採用を進める形に向いています。オプションのHERP AI Recruiterを追加すると、書類選考や面接設計の支援も受けられます。
- 向いている企業
- 予算をかけて豊富なAI機能を使いたい企業。
02新卒採用のおすすめ3選
sonar ATS
カスタマイズ性の高さが特徴です。説明会、インターン、複数回の面接、適性検査が複雑に絡む新卒の選考フローを、画面上でそのまま再現できます。大手企業の新卒採用を中心に、導入実績は2,500件を超えています。
- 向いている企業
- 選考フローが複雑で、自社独自の運用を変えたくない企業。
採用一括かんりくん
低価格が最大の特徴です。AIとRPAによる事務作業の自動化で、コストを抑えながら新卒採用の基本業務をカバーできます。
- 向いている企業
- 予算を抑えたい、まずATSを入れて手作業から脱したい企業。
PERSONA
媒体連携の広さに加え、説明会やインターンのイベント管理、LINEでの候補者コミュニケーションに対応しています。新卒で発生する大量の連絡と日程調整を自動化しながら、選考データが分析できる形で蓄積されます。
- 向いている企業
- 複数の新卒媒体を併用し、候補者への連絡量が多く、LINEを使いたい企業。
03アルバイト採用のおすすめ3選
ジョブオプ採用管理
Indeed Japanが提供。定額制で、利用人数が増えても費用が変わりません。Indeed PLUSへの自動掲載を軸に、求人作成から応募者管理、採用HP運用までをワンストップで扱えます。初期設定は訪問サポートで代行。
- 向いている企業
- 店舗数や担当者数が多く、コストを固定したい。Indeedを中心に集客している企業。
リクオプ(Recop)
HRソリューションズが提供。アルバイト・パート採用に特化し、導入社数No.1。自社採用サイトからの集客に強みがあります。SEO対策を施した採用サイトを構築し、Indeedや求人ボックスへ自動転載。本部・店舗・SVごとにIDを発行でき、多言語対応も可能です。
- 向いている企業
- 求人広告費を抑え、自社サイトからの応募を増やしたい。多店舗展開している企業。
RPM
ゼクウが提供。媒体連携数が約400以上と業界最多クラス。面接予約の自動化やチャットボットなど、応募対応の自動化機能が充実しています。
- 向いている企業
- 多数の媒体を併用している。応募対応のスピードを上げたい企業。
04無料ATS3選
Airワーク採用管理
Indeed Japanが提供。完全無料で採用サイトを作成でき、Indeedへ自動掲載されます。
ジョブカン採用管理
無料プランがあり、他のジョブカン製品(勤怠管理、労務管理など)との連携がしやすい。
リクナビHRTech 採用管理
インディードリクルートパートナーズが提供。無料で候補者数の上限なく管理でき、リクルート系サービスとの連携が特徴。中途採用のみ対応です。
無料で足りるのは、年間の採用数が少なく、使用媒体が1〜2に限られる場合です。媒体が増え、選考データを分析したくなった時点で、有料への切り替えを検討することになります。
比較表
| 領域 | サービス | 重視するなら |
|---|---|---|
| 中途 | HRMOS採用 | 実績と安心感 |
| PERSONA | データの構造化と分析 | |
| HERP Hire | オプションのAI機能 | |
| 新卒 | sonar ATS | カスタマイズ性 |
| 採用一括かんりくん | 低価格 | |
| PERSONA | 媒体連携、イベント・LINE管理 | |
| アルバイト | ジョブオプ採用管理 | 定額制、Indeed連携 |
| リクオプ | 自社サイトからの集客 | |
| RPM | 媒体連携数、自動化 | |
| 無料 | Airワーク採用管理 | 採用サイト+Indeed |
| ジョブカン採用管理 | 他製品との連携 | |
| リクナビHRTech | リクルート系との連携 |
どれを選んでも、採用管理システムとしては機能する
ここに挙げた12のうち、領域さえ間違えなければ、どれを選んでも採用管理システムとしては十分に機能します。応募者を一元管理し、選考状況を把握し、日程を調整し、評価を記録する。その基本は、どのサービスでも問題なくできます。
だから決めるべきは「どれが優れているか」ではありません。自社が何を大事にするかです。
決裁者が知っていて、稟議の通りやすさを重要視する
ATS導入でつまずくのは、機能の検討より社内の承認です。決裁者が名前を知っていれば、説明の手間が大きく減ります。
- HRMOS採用
- sonar ATS
- リクオプ
費用をかけても、高機能を使うことを重要視する
予算に余裕があり、使える機能は全部使いたい場合。オプションを含めた拡張性で選びます。
- HERP Hire
- sonar ATS
- RPM
AIを使って業務を効率化することを重要視する
書類選考、評価入力、求人作成。どこまでAIに任せられるかで選びます。各社できることが違うのでどの業務を自動化したいかを先に決めると絞りやすくなります。
- PERSONA
- HERP Hire
- 採用一括かんりくん
AIが読み取れる形でデータを保持して、分析できることを重要視する
将来AIで分析するなら、データが構造化されて蓄積されているかが前提になります。バラバラの形式で溜まったデータは、後から整えるのに大きな手間がかかります。
- PERSONA
- sonar ATS
なるべく安く使うことを重要視する
採用数が少なく、媒体が1〜2や年間採用人数5名以下程度に限られるなら無料ATSがおすすめです。
- Airワーク採用管理
- ジョブカン採用管理
- リクナビHRTech
採用管理システムは、比べるほど決まらなくなります。まず領域を決める。次に、一番大事なことを1つ選ぶ。それだけで候補は1〜2に絞れます。まずはデモか無料トライアルで画面を見ることで機能表では分からない操作感を確かめることができます。



