株式会社Skillnote(右:人事マネージャー 大久保 亘さま、左:人事担当 松本 美早 紀さま)
業界:IT・ソフトウェア開発
従業員数:50名~100名(2025年9月10日時点)
採用種別:新卒・中途
事業内容:製造業向けのスキルマネジメントSaaSを開発・提供し、従業員の資格・スキル・教育履歴をクラウドで一元管理することで、スキルの見える化や育成計画・配置検討・分析をサポートし、技能伝承や多能工育成、DX推進など、ものづくり企業が抱える課題の解決を目指しています。
採用活動が拡大すると、関係者や接点が増える一方で、手作業での情報移し替えや分析の共有に負荷がかかり、オペレーションのボトルネックになりがちです。Skillnote社でも、複数人事体制のもと応募数が増加したことで業務が煩雑化し、従来のATSでは“候補者登録にかかる負荷の増大と、情報連携が煩雑という課題を抱えていました。
そこで同社は弊社採用管理システムPERSONAへの乗り換えを決断。専任カスタマーサクセスによる伴走支援や権限設計のガイドを受けながら移行を進めた結果、候補者登録にかかる事務作業は「80〜90%はなくなった」と実感されております。さらに画面設計やアセスメント機能の活用によって、面接準備や面接官との情報共有の質向上を実現しました。
本記事では、導入の背景から具体的な効果まで、人事グループの大久保 亘さま、松本 美早紀さまにPERSONA事業部の島倉悠斗が詳しくお話を伺いました。
―― 従来の運用でどこに限界を感じましたか?
Skillnoteでは、2021年にプロダクトをリニューアルして以来、大手企業から多く導入いただき、スケーリングのフェーズに入っています。特に2023年以降は、毎年20~30名規模の採用を行っており、採用を積極的に行うようになりました。
そうした状況の中で、以前のATSでは、採用規模の拡大に伴って主に2つの点で限界を感じていました。
1つ目は候補者登録の事務工数です。以前のATSの契約プランには媒体との自動連携機能がなかったので、アルバイトの方が毎日20ほどの媒体を確認しながら、手作業で候補者情報を登録していました。少し前までは10媒体程度でしたが、今後さらに規模が大きくなれば媒体数は確実に増える。そう考えると、このままではオペレーションが破綻するのは目に見えていました。
2つ目は分析機能の不足です。チームで採用を進める上では、客観的なデータに基づいて意思決定を行うことが欠かせません。しかし、以前のシステムはプランによって分析機能が段階的に解放される仕組みで、人事全体での活用には適していませんでした。私一人が感覚的に把握するだけならまだしも、チームとして戦略を立てるには、誰もが分かりやすく、最小限の工数で分析できる環境が必要だと痛感していました。
こうした課題は、人事担当者や採用人数が増えるにつれてますます深刻になると考え、システムの刷新を検討し始めました。
―― 分析や可視化では、どんな課題がありましたか?
以前のATSでは分析機能が一部のみ使える状態であり、プランをアップグレードする必要がありました。また、アウトプットの形式についてもそのままでは分析しづらい状態でした。そのため、自社でExcelに落とし込み分析を行っていました。しかし、この運用だとどうしてもメンテナンスの負荷が高くなってしまうため、管理する項目を最小限にしていました。その結果、十分な量の指標をみることが出来ず、採用活動の振り返りや施策立案の度に、データをまとめる必要があり、非効率な状況でした。
今後、人事チームとして再現性のある採用活動を行っていくためには、複数の客観的なデータを用いて現状を正確に把握し、機動的に次の打ち手を考えるサイクルを確立する必要があります。例えば、週次の進捗状況を追いながら、月毎の応募総数や経路に変化が無いか・面接官ごとの通過率や辞退率はどうかなどを、最小限の工数で確認していきたいと考えています。
―― 比較検討で重視したポイントは?
PERSONA導入前には、他のATSもいくつか検討しました。ただ、正直に言うとどれも一長一短で、なかなか乗り換えに踏み切れなかったんです。 あるATSは特定の機能には優れていても、別の機能では今より使いづらくなってしまう……といったトレードオフがありました。
そんな中で、PERSONAを選んだ決め手は大きく3つあります。
1つ目は事務作業の効率化です。媒体からの候補者情報自動連携や、標準プランで全ての分析機能が利用できる点など、私たちが直面していた課題を的確に解決できる機能が揃っていました。
2つ目は将来性への期待です。既存ATSの延長線上ではなく、「早く楽に成果が出る」というゴールファーストで作られているのだろうとツールから感じておりました。また、プロダクト開発のスピードや改善が非常に早く、今後必要になる機能も積極的に追加されていくだろうという期待感がありました。
3つ目はサポート体制です。以前使っていたATSのミニマムプランではカスタマーサクセスがつかず不安を感じていましたが、PERSONAは導入から運用まで専任担当者が伴走してくれる安心感がありました。
最終的には、他のATSと比較して検討するというよりも、「PERSONAに乗り換えるか、それとも現状維持か」という2択で意思決定した形でした。
―― PERSONAのどんな思想に魅力を感じてくださっていますか?
本日お話もいただいた「早く楽に成果が出る」という思想から逆算してプロダクトが作られている点に、非常に魅力を感じております。
他のATSは、既存の機能をいかに充実させるかという発想で作られているように感じます。一方、PERSONAは「採用担当者が候補者と向き合う時間を最大化する」といった明確なゴールがあり、そのために必要な機能は何か、という視点で開発されている印象を受けました。
候補者のプロファイル機能などもその一つで、既存のATSがやらないような、「でも、あったらいいよね」という機能が実装されている点に惹かれました。この開発思想があるからこそ、我々の将来的なニーズにも応え続けてくれるだろうと期待しています。
―― フェーズごとの人数把握はどう変わりましたか?
画面左側に表示される選考フローごとの候補者人数が、一目でわかるようになったのは非常に便利だと感じています。カジュアル面談に何人、一次面接に何人、内定承諾前に何人いるのか、といった全体の人数感を、画面を開いた瞬間に把握できるようになりました。
この機能は表示をカスタマイズできるので、「今、どのフェーズに何人いるか」が常に頭に入っている状態になります。これにより、次に何をすべきか、どこにボトルネックがあるかを直感的に把握でき、思考をすぐに次のアクションに移せるようになりました。
―― その見やすさは意思決定にどう効いていますか?
各選考フェーズの人数が常に可視化されているため、「内定承諾前の候補者が今何人いるか」といった重要な情報が常に頭の中にインプットされている状態になります。これにより、採用計画の進捗管理や、次のアクションプランを立てる際の意思決定スピードが格段に上がったと感じています。
例えば、「最終選考に進んでいる候補者が想定より少ないから、来週はエージェントとの連携を強化しよう」といった判断が、データをわざわざ集計しなくても、画面を見るだけで瞬時にできるようになりました。これは日々の業務効率化だけでなく、採用活動全体のPDCAサイクルを高速化する上で非常に役立っています。
PERSONAの候補者デモ画面
―― 面接前の準備はどう変わりましたか?
アセスメント機能の活用により、面接の質が向上しました。この機能は、候補者の経歴から傾向を客観的に示してくれるため、面接官は事前に「この候補者はどういうタイプか」「どこを重点的に確認すべきか」という仮説を持って面接に臨めるようになりました。
従来は、面接の中で手探りで探っていたようなポイントを、ある程度事前に掴めるようになったのです。これにより、限られた面接時間の中で、より深く候補者と向き合い、自社の魅力を的確に伝えることに集中できるようになりました。結果として、候補者の選考体験向上にも繋がっていると感じています。
―― 社内の受け止めや期待感はどうでしたか?
特にアセスメント機能に対する社内の期待感は非常に高かったです。システム切り替えの際に社内説明会を実施したところ、「これは面白い」「どんな仕組みなの?」といった質問が多く寄せられ、利用前から注目を集めていました。
実際に導入後、面接官からは「候補者の傾向が事前に分かり、面接がしやすくなった」という声が上がっています。ATSは人事だけでなく、多くの社員が利用するツールです。操作に戸惑うことなくスムーズに移行できたこと、そして付加価値の高い機能が実装されたことで、社内からもポジティブな評価を得られています。
PERSONA事業部 島倉悠斗
―― 提出書類の漏れに変化はありましたか?
感覚的な話にはなりますが、PERSONAに切り替えてから、エージェント経由でいただく応募書類の漏れが減ったように感じます。以前のATSでは、履歴書だけ、あるいは職務経歴書だけといった形で、一部の書類が添付されていないことが時々ありました。
PERSONAはエージェント側が推薦時に書類を添付すると、候補者情報が自動で入力されるため、推薦のプロセス自体が効率化されているのかもしれません。その結果、必要な書類をまとめて提出いただけるようになり、人事側での確認や再依頼の手間が削減されたのではないかと推測しています。
―― 会社・媒体まわりの連携は使えていますか?
はい、フル活用しています。特に、各媒体からの候補者情報の自動連携機能は、導入目的の一つだったので大きな成果を感じています。
以前はアルバイトの方が手作業で行っていた候補者登録の業務が、この機能によってほぼゼロになりました。定量的に見ても、関連業務の80~90%が削減された感覚です。採用担当のアルバイトからも「明確に便利になった」という声が上がっており、創出できた時間をより本質的な業務に充てられるようになりました。
―― 導入までのオンボーディングの進め方はどうでしたか?
初めてのシステム移行で分からないことだらけの中、担当のカスタマーサクセスの方が本当に親身に、伴走するようにサポートしてくれました。
スケジュール設定から、一つひとつのタスクの洗い出しまで、密に相談させていただきました。データ移行など不安な点も多かったのですが、週1~2回の定例打ち合わせで課題を一つずつクリアにしていただき、「心強さ」と「安心感」がありましたね。おかげで、約1ヶ月半という短期間で、ほぼスケジュール通りに移行を完了させることができました。
―― 権限の設定支援はどうでしたか?
権限設定はミスが許されない部分なので、こちらも緊張感を持って進めていましたが、我々の状況を正確に理解した上で、慎重かつ的確な提案をいただけたので、非常に助かりました。
―― すでにATSを活用している企業はどんな観点で見直しをすればよいですか?
ATSの乗り換えを検討されている企業様には、3つの視点を持って比較・検討されることをおすすめします。
1つ目は自社の規模と目的を明確にすることです。年間の採用人数や、将来的に採用をどのように組織化していきたいかによって、最適なATSは変わってきます。例えば、年間で5名程度の採用しかなく分析も必要ないのであれば、高機能なATSはオーバースペックになりかねません。自社の成長フェーズに合った“サイズの靴”を選ぶ感覚が大切です。
2つ目は機能の特性を見極めることです。最近のATSはそれぞれ特徴が出ています。中途採用に強いのか、新卒までカバーできるのか、あるいはタレントマネジメントと連携できるのかなど、自社の採用戦略に合った機能を持っているかを見極める必要があります。
3つ目はサポート体制を重視することです。採用業務は非効率なフローに陥りやすいため、多くの企業を支援してきたカスタマーサクセスの知見は非常に役立ちます。ATSの乗り換えは、単なるシステムの入れ替えではなく、自社の採用活動の型を再設計するプロジェクトです。その際に、他社の成功事例やベストプラクティスを豊富に持つCS担当者の存在は、自社だけでは辿り着けないような、より洗練された採用フローを築く上で欠かせません。
機能比較はもちろん重要ですが、導入後も伴走してくれるサポート体制があるかどうかが、乗り換えを成功させる大きな鍵になると思います。
3分で分かる「採用統合プラットフォーム」PERSONA